時々、牧場内のトラブルで牧師に訴える信徒がいます。私は、そのような人たちに直接話し合うようにお勧めしてきました。ご本人と会って会話しないと問題解決しないからです。さらに一歩進んで、このような問題を牧場の集いで話し合い、解決することをお勧めします。家の教会（牧場）はそのような課題を解消する方法を学ぶところでもあるからです。
　一般社会では、性格的な欠陥があったり、対人関係に問題がある人を無視したり排斥する傾向が強いです。欠点や弱点を修正、または改善する機会さえ与えないということです。その結果、このような人々は繰り返し損害を受ける場合がよくあります。しかし、家の教会ではこのような損害を払拭することができると信じています。
　ある人は牧場家族との葛藤が生じたときは、相手しないことが問題解決の方法だと考えます。それで牧場の集まりを欠席したり、他の牧場を覗いてみたり、最終的には他の教会に移ったりします。しかしそれは良い方法とは言えません。
　私は、牧場メンバーが信仰の家族であれば、牧場の家族同士が互いに喧嘩することもできると思います。家族のような関係とは、喧嘩しないという意味ではありません。喧嘩しても別れないということです。実は、家族ほど目に見えない葛藤の多い共同体はないと思います。しかし、喧嘩しても別れないのが家族です。
　家の教会は牧場家族同士がお互いをありのまま受け入れる家族となる訓練の場でもあります。お互いの欠点や問題を受け入れながら整えられる訓練です。そして、一定時間が経つと、お互いの弱い部門を助け合う段階の訓練に進みます。いつまでも相手の欠点を受け入れるだけに留まらず、相手が恥を受けないように助け合う成熟した段階の訓練です。
　牧場の家族同士でお互いの嫌な部分が見えたときに、「御霊の人であるあなたがたは、柔和な心でその人を正してあげなさい。また、自分自身も誘惑に陥らないように気をつけなさい。互いの重荷を負い合いなさい。（ガラ6:1-2）」という聖書の言葉に従って助けなければなりません。
　決して、自分は完璧で優秀な人だという態度ではなく、自分も同じ失敗を繰り返す弱い人であるという謙遜な心で、他の人を正してあげるなら、イエス様が望んでいた家族のような家の教会を建てあげることになります。

趙 南洙師